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もぉ~、ガマンできないっ!【SS】


「アナタとワタシ」からの小ネタです。正規採用は保留中w

何も、ここで言うことではないが……

無性にエッチがしたい。

いや、待って!待って下さい!!行かないでッ!!

この竜堂瀬梨華だって人間なんだ!13歳で、つるぺただけど!!それなりにボンヤリとした性欲はあるんだ!

元の瀬梨華なら、ぽぁ──んとしてるうちに、何となくやり過ごして終わりだったんだけど……29歳の成人女性の「しずか」が反応してしまった。男性経験の相手の数は、そんなに多い訳ではないが、けっこう……エッチ好きなのだ。むろん、普段はそんなことは、おくびにも出さずに振舞っていたが。

なので、13歳にしては生々しい気分なのだ。だいたい日数計算をすると、おおよそ一昨日あたりが排卵日になってるハズで……こう、なんだか……むらむらむらしてくるんだ。

フフフ……そろそろ生理イベントがあるんじゃないかと予測してた人は残念だったな!

定番の「うわぁ!?こんなとこから、血がっ……!?」というのは発生しない。だって、排卵日わかるんだもん。

まさに、胸がドキドキ!《ピ──!》がムラムラ!《ピ──!》が《ピ──!》!!

こう……《ピ──!》の奥が《ピ──!》で《ピ──!》して、まるで《ピ──!》……

……あれ??今度は「せりか」の放送コードか?

まぁ、完全にR18な内容だったもんな……。

腕を組んで、部屋の中をグルグルと歩いて回る。

勿論、この13歳の身体で《ピ──!》は物理的に無理だし、たぶん《ピ──!》 も《ピ──!》 で破れたら、ぜんぜん気持ちよくない。相手も犯罪者にしてしまう。

──もおっ!ピー音鳴ってるのを無視して、R18内容を垂れ流ししないでくださいっ!!

ええー?だって、すごく、したいんだよ?欲情してるよ?

そうなのだ、脳内に桃色気分が充満していて、それは「せりか」も共有している。だから、文句は言っていても、発情してるのは一緒なのだ。

「せりか」は真っ赤になってしゃがみ込む(ような脳内イメージ)

……お。発情は、ピー音が鳴らないのね。

よし!この際、オナ《ピ──!》でもいいや。

どうやらビックリしてピー音がズレたっぽい。

私が服を脱ごうとすると、「せりか」が悲鳴をあげる。

──だめですう!!そんなの、いやぁあああっ!!

「せりか」が縋り付いて、ふるふると首を横に振る(ような脳内イメージ)

確かに男性経験のある「しずか」と、まだ純粋無垢な状態の「せりか」で、意見が合う訳がない。

でも、「しずか」だって初オナn《ピ──!》は、中二くらいだった気がするし。

仕方ないなぁ……昨日から、かなり我慢してて、ウチら結構頑張ってる方だよ?これ?

ふぅ……寝るか……。

中学生とは思えないような、29歳の色っぽいタメ息をついてしまう。部屋の明かりを消して、ベッドにもぐり込む。目を閉じる……が、勿論、眠れない。

ちょっと、妄想でもしてウヤムヤの内に眠っちゃうか。

──昨晩みたいなのは、止めて下さい!!

昨日は、「二階堂責め×相良受け」という腐女な生々しい妄想をしようとして、脳内大ゲンカになってしまった。

ふむ。妄想かぁ………………。

──なんか、凄くイヤな予感がするんですが……

例えば、こういう妄想は、どうだろうか。

頭の中で「せりか」と「しずか」の姿を思い浮かべる。もちろん、どっちも自分なのだから、克明に妄想できる。ここまで真剣に集中して妄想したことはない。背景とかシチュは、この際全部すてて、人物の描写のみに、集中っ。

……目の前に「せりか」が立っている。呆然と、私──「しずか」を見上げている。

真っ暗闇の中に、ぼんやりと浮かび上がるように二人は立っていた。

「ちょっ……これ、どういう事ですかぁ!?」

せりか が、狼狽えて後ずさる。

髪をかき上げると、しずかはゆっくりと近づく。

「えっと、私、なんでこんな所に!?どうして、しずかさんと別々に!?」

アワアワと狼狽えながら、せりかは左右を見回す。そして、自分の格好を見下ろして愕然とする。

「ななななな、なんですか!?この格好!?」

せりかは、白いエナメルの際どいボンテージの服を着ていた。殆ど用をなしていないヒラヒラのミニスカートと腰の後の大きめな蝶結びのリボンが、可愛らしさをプラスしていて、金髪藍眼のせりかに良く似合ってはいた。

とはいえ、白のレースのガーターストッキングとガーターベルト。それに、可愛らしいパンプス。

ストッキングとミニスカートの狭間に見える滑らかな生肌の太腿が微妙な加減は、いわゆる絶対領域を形成していた。胸元が大きく開いた白のビスチェは、“その筋”の方には堪らない程の破壊力だ。

「イメージ!イメージ!というヤツよ、せりか」

クスクスっと、しずかは妙に色っぽい笑い声を漏らすと、せりかの肩に手をかけた。

「ひゃあっ」

対照的に、しずかは黒の革でベルトやシルバーの金属がデコレートされた露出の少ない服だった。しかし、身体にピッタリと密着したレザースーツは身長172cm B89(D) W59 H87のボディラインを、妖艶に描き出していた。例え妄想の中とは言っても、せりかが息を呑むほど。

しずかの真っ赤に濡れた唇が、せりかに近づいてくる。

「はわわわ……し、しずかさん?が、ガマンしま、しましょ??ね?」

「……ここまでして、ガマンすると思う?」

茹だったように頬を赤く染めたせりかは、何とか逃れようとするが、体格差もあって逆にしずかに抱きしめられてしまう。

「別に現実には寝てるだけで、どこか触ったりしてないんだから、細かいこと気にないの」

「ふぇ!?でも、ちゃんと、しずかさんの身体の感触とか、ありますよ!?」

「そうなるように頑張って妄想してんだから、少し付き合いなさい」

まるで死刑宣告するかのように、しずかの唇が、文句を言おうとしたせりかの唇を塞ぐ。

「んっ!?んん──ッ!!んむ……んんんっ…………んふ……うううんっ……」

せりかの口腔内を、しずかの舌が蹂躙していく。徐々にヘナヘナとせりかの身体から力が抜けて、しずかにもたれかかる…………。

⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

「⋯⋯はふ」

とろんとした目つきで、枕に身を沈める。

ちょっと、やり過ぎた。しずかにせよ、せりかにせよ⋯⋯結局イクのは私なのだ。

オマタの間がヌルヌルしてる。明日、色々と染みが付いたシーツを、メイドの乃愛さんに見られちゃうな⋯⋯。乃愛さんは、くすっと笑って終わりそうだけど、そのぶん凄く恥ずかしい。

──うわぁああん!!ひ、ひどいっ!!私の純潔を弄んだっ!!

いあいあ、立派にちゃんと処女ですよ、私。触ってもいないし。

「せりか」はうずくまるようにして、わんわん泣いている。

だけど、イッた回数は「せりか」の方が多い。

──わああんっ!だって、しずかが「あんなコト」や「こんなコト」するからあっ!

最後は「せりか」だって“もっとぉ⋯⋯もっとしてえ⋯⋯奥まで《ピ────!》

──しずかさん?⋯⋯⋯⋯それ以上、ナニか余計なコトを仰るつもりなら⋯⋯|私(わたくし)にも考えがありましてよ?

へ?⋯⋯な、なんか「せりか」⋯⋯さん、口調が違いますね?

──ふふふ、私、確かに中坊ですけどね。「しずか」さんの記憶を見られるんですよ?

ぞわり、と頬を撫でられる感触。⋯⋯もちろん、錯覚だ。「せりか」の妄想が引き起こす錯覚。

うっ⋯⋯せ、「せりか」⋯⋯さん⋯⋯さっきは、ちょっとヤリ過ぎたっ!ご、ごめんっ!ごめんなさいっ!

──謝って済むならケーサツなんていらないですわ。調子ぶっこいたメス豚には⋯⋯軽ぅい『お仕置き』しなくてはいけませんわね⋯⋯。

⋯⋯せ、せ「せりか」さん?なんかキャラ違ってません?ヒュンッって音は、乗馬のムチの音じゃないですか!?ぜんぜん、軽いオシオキのつもりないですよねっ!?

クスクスっと「せりか」のイヤぁ──な笑い声に背筋がゾクゾクしてしまう。

──ぜいぜい⋯⋯イイ声でお啼きなさい、しずか。

いやああああああああんっ!!!

私の視界は暗転した。

⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

「ひっく⋯⋯えぐ⋯⋯うええ⋯⋯ひっく⋯⋯ぁうう⋯⋯」

小一時間ほどが過ぎて。

私は先ほどと変わらずベッドの中にいたわけだけど、今はうつ伏せで枕に嗚咽を漏らしている。

ううう⋯⋯ナニか大事なものを失った⋯⋯。

──あふ⋯⋯しずかさんって⋯⋯ドMだったんですねえ⋯⋯。

お前が、あそこまでドSだと思ってなかったよっ!

虐められて悦んで感じてしまう「しずか」と、更に感じて責め立ててしまう「せりか」のスパイラルで「私」は何度もイッた。って、いうか、イキすぎた。

シーツだって、色々な液体で大変なことになっている。もお、グッタリだ。

「せりか」も「しずか」も、ヘロヘロになっている。

瀬梨華の身体には触っていない。これは⋯⋯ドライ・オーガ《ピ──!》というヤツだ。

え?まだ、伏せ字になるの??

──なるんですっ!

       【おわり】

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